皆さん、こんにちは。東京肉骨茶(バクテー)の伊藤です。
キッチンカーを開業しようと決めたとき、真っ先にワクワクするのが「どんな車にしようか?」ではないでしょうか。
大きなトラックにカッコいいロゴを書いて……と夢が膨らみますが、実はここが一番の「運命の分かれ道」なんです。
今回は、実際に現場でハンドルを握ってきた経験から、カタログスペックには載っていない車選びの本当の基準をお話しします。
実は「軽自動車」がキッチンカーのスタンダード
まず、意外に知られていない事実からお伝えしましょう。
「キッチンカー=大きなトラック」というイメージがあるかもしれませんが、実は現在の日本のキッチンカーの主流は「軽自動車」なんです。
なぜか。
それは「一人でも回しやすい」こと、そして「維持費が安い」からです。
私が提供しているバクテーのように、メニューを絞ってワンオペレーション(一人体制)で勝負するなら、軽自動車のサイズで十分。むしろ、これより大きいと一人では持て余してしまうこともあります。
出店エリアで変わる「サイズ」の壁
もちろん、大きな車が悪いわけではありません。
ただ、例えば都内での運用を一例に挙げると、車両サイズがそのまま「出店のチャンス」を左右します。
都内のオフィス街や再開発エリア、いわゆる「一等地」の現場では、スペースが限られているため、デベロッパーさんから「軽自動車限定」という条件が出るケースがあります。
「せっかく2トントラックを買ったのに、一番出たい場所の抽選にすら参加できない……」なんて話も、この業界ではよく耳にします。
逆に、郊外の広い公園や大型イベントを主戦場にするなら、1トン〜2トンの大きな車で、スタッフを何人も入れてガンガン回すのが正解。
自分が「どこで、どう売りたいか」を先に決めることが、車選びの絶対条件なのです。
2トントラック、最大の敵は「駐車場」
「大は小を兼ねる」と思って2トントラックを検討している方に、ぜひ知っておいてほしいのが駐車場の現実です。
2トントラックともなると、普通車のコインパーキングにはまず停められませんし、月極駐車場を探すのも一苦労です。
特に都市部では、大きな車両を置けるスペース自体が少なく、あっても驚くほど高額なことも。
さらに、ナンバーを取得するための「車庫証明」も曲者です。
僕が以前キッチンカーを購入した際も、警察の方が実際に駐車場まで来て、メジャーで床面積をきっちり測っていきました。
規定のサイズに数センチ足りないだけで、登録すらできない。
そんな厳しい現実があるんです。
「車を買ったはいいが、停める場所がない」という事態は、笑い話ではなく本当によくある失敗談です。
「立ち仕事」の負担を甘く見ないで
もう一つ、僕が口酸っぱく言っているのが「車内の高さ」です。
中腰での調理作業は、想像を絶するほど腰に来ます。
軽自動車を改造したタイプでも、最近は中で立てるようにシェル(箱)を高くしたものが多いですが、中には中古のバンをそのまま使ったような天井の低い車もあります。
「少しの間だから大丈夫」と思っても、毎日何時間もその姿勢でいるのは不可能です。
「自分が中で直立して歩けるか」。
これは、長く商売を続けるための必須条件だと思ってください。
最後に:理想を形にする前に、まずは「体感」を
キッチンカーは、あなたの夢を運ぶ大切な相棒です。
でも、その相棒が「重すぎて動けない」とか「大きすぎて居場所がない」となっては悲しいですよね。
もし迷っているなら、まずはキッチンカーが並んでいる現場へ行って、オーナーさんに声をかけてみたり、製作会社(ビルダー)に足を運んで、実際に車の中に立ってみてください。
「そのスペースで、フライヤーや鉄板を置いても動けますか?」
「その車で、毎日自宅の駐車場に出入りできますか?」
その「体感」こそが、あなたにとって最高の1台を教えてくれるはずです。
キッチンカー選びは、結婚相手選びに似ています。
見た目のカッコよさも大事ですが、最後は『毎日の生活(オペレーション)を一緒にストレスなく過ごせるか』が一番大切です。
ちなみに、東京肉骨茶では加盟者に向けたサービスとしてキッチンカーのサイズ感確認ができます。
希望サイズを伺って、見本を実際に見に行くのです。
先日も、キッチンカーのサイズ感確認にお連れしました。
とても参考になったと、喜んでいただいたんですよ。
キッチンカーを始める際は、購入前にサイズ感確認をお忘れなく!







