こんにちは、東京肉骨茶(バクテー)創業者の伊藤です。
これからキッチンカーを始めようとしている皆さんが不安に思うこと。
それは「どこで出店すれば売れるのか?」ということではないでしょうか。
今回は、特に東京などの都市部で主流となっている「デベロッパー」を活用した場所選びのコツと、失敗しないための見極め方についてお話しします。
そもそも、キッチンカーの「デベロッパー」とは?
まず、キッチンカー業界でいう「デベロッパー」について説明しておきましょう。 一
言でいえば、「出店場所を貸したい施設」と「出店したいキッチンカー」をつなぐ仲介業者のことです。
- 主な仕事: ビルオーナーなどから空きスペース(オフィスビルの前やマンションの広場など)を確保し、キッチンカーを誘致・管理します。
- メリット: 自分で一件ずつ「場所を貸してください」と営業して回る必要がありません。専用のアプリで空き状況を確認し、ポチッと応募するだけで出店調整が完結します。
ただし、こうした便利なデベロッパーの仕組みは、主に東京などの都市部に集中しています。地方では、直接交渉やイベント主催者との繋がりがメインになることも多いですが、今回は「都市部でどう勝つか」という視点でお伝えします。
デベロッパーの情報は「平均値」。自分の食材に合うかを見極める
デベロッパーのアプリを開くと、現場ごとの曜日、時間帯、そして「平均売上」までがデータとして出てきます。
しかし、ここで注意してほしいのは、「売上平均が高い場所=自分が売れる場所」とは限らないということです。
ターゲットのお客さんに自分の料理が合っているか、現場の特性を冷静に判断する必要があります。
- オフィス街: ランチ需要が圧倒的。スピードと満足度が重要。
- 混在型オフィス街: 多様な客層。少し活気ある雰囲気。
- 大型マンション下: 在宅ワーク層やファミリーが中心ですが、実はお年寄りの割合も高いのが現状です。
例えば、私たちの「バクテー」は薬膳スープですが、お年寄りの多い住宅街では「バクテーって何?」「お蕎麦はないの?」と言われてしまうこと多いです。 データ上の売上だけでなく、「その街の客層が、自分のメニューに挑戦してくれる人たちか?」を考えるのがプロの視点です。
人気現場は争奪戦。だからこそ「足」で稼ぐ
売上の高い良い現場には応募が殺到します。
抽選に落ちることも珍しくありません。
だからこそ、「出たとこ勝負」にしないためのリサーチが不可欠です。
私がおすすめするのは、候補となる現場を実際にぐるっと回ってみることです。
- 人の動き: どのルートから人が来て、どこへ流れるのか。
- 客層の雰囲気: たとえば、同じ東京でも恵比寿と五反田では、歩いている人の層が全く違います。
- ライバルの動向: どんなキッチンカーに行列ができ、どんなメニューがスルーされているか。
たとえば、先日、中目黒の桜まつりに行ってきたのですが、数年前まで流行っていた「おしゃれなイチゴ入りのロゼシャンパン」より、今年は「昔ながらの焼き鳥屋」に大行列ができていました。
こうした「現場の空気感」は、アプリの数字だけでは絶対に見えてきません。
「最低3ヶ月」の継続が、爆発的な売上を作る
「1回出してみたけどダメだったから、次へ行こう」
……これは、実は一番もったいない判断です。
キッチンカーにとって最も大切なのは、「あの日、あの場所に行けば、あの店がある」という安心感=固定客です。
特にバクテーのような珍しいメニューは、お客さんが3回見て、ようやく「今日は買ってみようかな」となるケースが多いのです。
- 見極めの期間: 週1回の出店なら、最低1ヶ月〜1ヶ月半は続けないと本当の結果は見えません。
- デベロッパーとの信頼: 現場によっては「最低3ヶ月は継続」というルールがあることも。売れないからとコロコロ変えると、デベロッパーからの信頼を失い、次から良い現場を紹介してもらえなくなるリスクもあります。
結論:場所選びは「想像力」の勝負
都市部でのキッチンカー戦略は、デベロッパーのデータを賢く使いつつ、最後は自分の足と目で確かめることが成功への近道です。
「この街の、この人たちに自分の料理を届けたい」
そう思える場所を絞り込み、腰を据えてファンを作っていく。
派手な移動販売のイメージとは裏腹に、こうした地道な定点観測と継続こそが、行列を作る一番の秘訣なのです。







